ボーカロイドお雪
そしてあたしは猛さんのそばに駆け寄り、両手で彼の左手をPDAごと握りしめた。涙は後から後からとめどもなく流れて来た。あたしは地面に膝をつき、彼の手を頬に押し当てひとしきり泣いた。
想いのこもった歌は必ず人の心に届く。
お雪、あんたの言った通りだった。猛さんにもあたしの歌はちゃんと届いていたんだ……もちろんそれは、あたしが望んでいたような形で、ではなかったけれど。
でも今はそれでいい。今はそれで十分だ。これ以上、何を望むことがあたしにあるだろう?
あたしの突然の号泣に猛さんもまりちゃんも、どうしていいか分からずただオロオロとしていた。それは分かっていたけれど、あたしはいつまで経っても泣くのを止められなかった。いつまで経っても猛さんの手を離せないでいた。
猛さんの手にすがりつき、あたしはいつまでも、いつまでも、いつまでも、涙を流し続けた。
想いのこもった歌は必ず人の心に届く。
お雪、あんたの言った通りだった。猛さんにもあたしの歌はちゃんと届いていたんだ……もちろんそれは、あたしが望んでいたような形で、ではなかったけれど。
でも今はそれでいい。今はそれで十分だ。これ以上、何を望むことがあたしにあるだろう?
あたしの突然の号泣に猛さんもまりちゃんも、どうしていいか分からずただオロオロとしていた。それは分かっていたけれど、あたしはいつまで経っても泣くのを止められなかった。いつまで経っても猛さんの手を離せないでいた。
猛さんの手にすがりつき、あたしはいつまでも、いつまでも、いつまでも、涙を流し続けた。