-kizuna-(きずな)
6月に入り、私は空手の昇級試験と金沢市民体育大会の試合トレーニングの為、滋賀県に
向かった滋賀県の道場は主に全国大会や世界大会等の代表選手が使われている場所だった。私は、昼からの稽古に入った。練習は金沢の道場に比べて練習量がかなりハードだった。それでも私は、必死に耐え続けていた。特に「形」では緑帯の課題である「バッサイダイ」はスピード感があり試合でも良く使われる技だった。練習は夕方まで続いた。
その日の夜は、足がゾウ足の様に足がパンパンに腫れた。
私は、痛くて眠れなかった。
次の日の朝、早くから稽古が始まった。しかも海岸での朝稽古だった。
海水の水は、夏でもかなり冷たかった。それでも練習は辛いけど、「形」と移動基本が入ると楽しくて仕方がなかった。稽古の練習が終わって私は入浴用具を持ってシャワーを浴びに行こうとした時、研修所の所長が声をかけてくれた。所長は私にある話をした。「君はこの道場に入って半年位だけど、これから先・・・空手の指導員補を目指してみないか?」って私にその話を持ってきた。
< 3 / 68 >

この作品をシェア

pagetop