あなたと私

適当に遠藤先生を交わしながら、俺は机の上の日誌を手に取る。

―三年四組―

と、かかれた文字に不安がまた募る。

中を見ると、生徒名簿。だいたい顔と名前は、一致する。

ふう、と一息ついてスーツに着替えに職員室を出た。




――――――…、
ガヤガヤ、ガヤガヤ。

三年四組とかかれたプレートの目の前、緊張と不安を飲み込んで戸を開けた。

一瞬シーンとした後、

「藤崎先生が担任?!?」
「やっば!!!まぢで!?」
「藤っちじゃん!」

凄い勢いで詰め寄る生徒に唖然。

「藤崎先生が、担任!?」
「俺が、…担任だよ」

そう言った瞬間、クラス内がワッと盛り上がる。
その光景を見た俺は、さっきまでの自分が余りにも弱々しくて、笑えてきた。







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