あなたと私


おかしい、俺…。
なに考えてんだ…。

自分の異変に、動揺を隠せる訳なかった。


全員出席を取ったあと。俺の自己紹介を終えた。
その間も生徒の顔を見渡す中、望月だけの顔は見れなかった…。
目を合わすことが、
出来なかった、

あまりに真っ直ぐだったから。

あまりに、
強い瞳だったから…。

声が震えないようにするので精一杯だった。



一通り終え、学級委員決めになる。

「誰かやんねえのー?成績上がるぞ!」
なんて、棒読みでゆってみせる。

「私、やりたい…!」

やりたい奴なんて…
そう思った時、あの透き通るような声が俺の耳に届く。








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