Marry me!
「髪、切るかなー。」
休日にぶらついていると、美容室が目に入った。
「失恋で髪切るって…何時の話しだよ…。」
自分の言葉に苦笑いしながら店の前を通り過ぎたが、何と無く引き返し店に入った。
「こんにちはー!」
受付には若い元気な女の子。
場違いな気がしてくる。
「ご予約のお名前お願いしまーす!」
「あ…いや予約してないんですけど、駄目ですか?」
「大丈夫ですよー!
では先ずはこちらに記入しながらお待ち下さい!」
女の子の弾けるような営業スマイルに少し眩しさを感じながら、差し出された用紙を受け取り、席に着いた。
氏名、住所、年齢に職業…
書かれている質問に記入をしていく。