Marry me!
隆司side
今、俺は悶々としている。
正直言って仕事どころじゃない。
何故なら明日香さんの事が頭から離れないからだっ!
デスクに座りPCを眺めるも、ちっとも頭が働かない。
「〜っ!!」
言葉にならない唸り声を上げ、髪を掻きむしる。
隣の席の奴がぎょっとした顔をしているが知ったことじゃない。
「隆司くん、コーヒーどうぞ。」
湯気の立つコーヒーを手にして立っているのは同僚の渡瀬ミト。
少し前に失恋した相手だ。
「あぁ、サンキュ。」
「仕事大変なら手伝うよ?」
「いや、大丈夫。」
至って平然と答える俺。
内心は明日香さんの事を聞きたくて仕方ない俺。
「そう?じゃ必要な時は言ってね?」
釈然としない顔をしながら渡瀬は自分の席へ戻っていった。
渡瀬に相談出来たらいいよなー。
しかし失恋した相手に相談出来る程図々しくない。
そしてまた頭の中は明日香さんの事で埋め尽くされる。