太陽に恋をした

私たちがビーチバレーをすると話していると、他のグループから、対戦しようよと言われた。

拓真は私たちに相談することなく、勝手に対戦の話に乗っかった。

「いいよ、対戦しようぜ。その代わり負けた方はジュース奢りを掛けようぜ」

「あぁ、構わないよ。対戦を申し込んだのはこっちだから」

拓真と遥斗がバシバシと、スパイクを決める。

対戦の結果は……私たちのグループの圧勝だった。

ジュースは後日、おごって貰うことになった。

そして夕方になり、キャンプファイヤーの時間が近付いてきた。

その前に夕食は、グループごとにカレーを作ることになっている。

カレーは私の得意料理だから私は率先して、調理を進めていった。

みんなは、何故か手を出してくれない。

「なんか意外だな。菜月が料理得意だったなんて」

遥斗がそう言ってきた。

「得意なのは、カレーだけだよ」

「カレーが得意なら、菜月は、いいお嫁さんになれるよ」

「ちょっと亜希、今のどういう意味?」

「カレーと肉じゃがと味噌汁が得意な人は、いいお嫁さんになれる確率が高いって話を、この間テレビで見たからさぁ」

「何だぁ、テレビの話?」

それって本当に信憑性があるの? と疑ってしまう。

亜希の話は、さて置き……カレーは無事に出来上がった。

野外で……自分達で作ったカレーは格別だった。


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