太陽に恋をした
夏休みは……部活漬けの日々が続いている。
3年生が引退した後、拓真と遥斗はすぐにレギュラーに選ばれた。
2人がバスケに夢中になっている一方、私と亜希は部活も恋も前途多難。
最近では、部活以外で4人で会ったのはカラオケに行った以来だ……。
そんな時、亜希から相談したいことがあると、近くのファースト店に呼び出された。
悩みって何だろう?と思いながらも、亜希の悩みを聞くことにした。
カウンターで注文し、空いてる席に座ると、おもむろに亜希は口を開いた。
「あっ、あたしね……遥斗に告白しようと思ってる」
亜希は、顔を赤らめながらそう言った。
「えっ!? 亜希、告白するの?」
亜希がそんな決意をしてたなんて……ビックリだ。
「うん。だって……いつまでも友達のままでいたくないんだもん。あたしは遥斗に告白するって決めたの」
「怖くないの?」
「そりゃあ……怖いよ。フラレたら、どうしようって気持ちはあるよ」
「うっ……うん」
「それでね……色々と考えたんだ。言わずに後悔するより、言って後悔した方が良いって結論に至ったの」
「…………」
「それにフラれたら……その時は新しい恋を探して遥斗を見返せばいいんだから」
「亜希は強いね。私は応援するよ。いつだって……味方でいるから」
「ありがとう。あたしだって……永遠に菜月の味方でいるからね。菜月も頑張ってよね」
亜希の決意は本物だ……本当に告白するつもりでいるんだ……。
亜希はそんな風に言ってくれたけど……私は拓真に告白する勇気なんて出せない。