太陽に恋をした

合唱コンクールの他に、クラスの出展物は話し合いの結果フリーマーケットに決まった。

家にある要らないものを持ってくることになったんだけど、家に要らないものなんてあるのかな?。

それは、お母さんに聞かないと分かんないけど……。

持ってくる物の条件は、食べ物や割れ物は無し。

私は自分の部屋の机の引き出しに、ビーズを発見した。

これで、何かを作って出してもいいかもしれないと思った。

お母さんからは、あまり良い物は無いと言われたので、このビーズで指輪やブレスレットなどのアクセサリーを作ることにした。

クラスメイトからは、私の手作りアクセサリーは意外と好評価を受けた。

そして迎えた文化祭。

フリーマーケットの呼び込み係を決めるため、ジャンケンをすることになった。

ジャンケンで勝ったのに何故か、私と拓真が客の呼び込みをするハメになった。

最初は、負けた人がやるって話だったのに……。

それなのに……何故か勝った人の方が運があるから客を呼び込めるんじゃないって話になり、勝った私と拓真が客寄せするハメになった。

もっ、もしかして……みんなにハメられた?

私はなんとなくそう思ったけど……バカで鈍感な拓真は、絶対に気付いてないだろうな。

だからと言って、こんな事イチイチ教えるつもりなんて無い。

どうせ教えたって、拓真の答えが変わるはずないんだから……。


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