太陽に恋をした
練習開始から一時間……インストラクターが、リフト乗り場へと、あたしたちを誘導し始める。
「そろそろ、リフトに乗って、上へ行ってみようか」
私は本当はリフトに乗るのが、嫌だったけど拒否は出来ないので、仕方なく乗った。
中級者コースでリフトを降り、滑ることになった。
上級者コースはリフトを乗り換え、更に上へ行っている。私には、無理かもしれないと思った。
私は恐る恐る下降して行くが……いつしか怖い気持ちが、楽しい気持ちに変わっていった。
運動神経抜群の遥斗は、すぐに上級者コース行きの許可が降りたから、拓真に合流した。
やっぱり男と女は違うな……と感じた。
午後になり、先生は付いたままだけど……自由に滑れることになった。
遥斗は拓真と一緒に、上級者コースへ行った。
私と亜希は、まだ上級者コースへの許可が出ないから中級コースで滑るが、突然インストラクターが集合の声をあげた。
「そろそろ、上級者コースへ行ってみようか」
いよいよ、上級者コースを滑るのか……。
そしてリフトを二回乗り、頂上へ降りた。
上級者コースは、更なる急斜面で、やっぱり怖い。
拓真は、何処にいるんだろう?
此処には、拓真の姿が見当たらないから、滑っているか、リフトに乗ってるかのどちらかしかない。
私は先生の指示に従って、下まで転ばずに滑ることが出来た。