太陽に恋をした
勇気を出す時
3年生に進級しても、拓真と同じクラスになれた。
遥斗・亜希も同じクラスになり、私たち4人はすっかり腐れ縁状態となった。
中学最後の年だから、今年も拓真と同じクラスになれたのは凄く嬉しかった。
だけど……複雑な気持ちも混じっていた。
スキー合宿の帰りのバスで兄弟みたいだと、からかわれ、それを認めた拓真の本心が分からない。
本当は……私のこと、どう思っているんだろう?
それがすごく気になって仕方ない。
「菜月、今度の日曜日って何か予定ある?」
「――べっ、別に何も無いけど」
今は授業中なのに、隣の席に座っている拓真が話しかけてきた。
授業中に話し掛けてくるなんて珍しい。
「じゃあさ、これ、一緒に見に行かなねぇ」
拓真は机の下から、チケットのようなものを出してきた。