太陽に恋をした
拓真はちょっと頬を赤らめ満面の笑みを浮かべながら話を続けた。
その拓真の笑顔に、胸がキュンとなる。
その笑顔……反則だよ。
心の中で、そう思いながら拓真の話を聞いた。
「うん……いつもなら、すぐに忘れるのに、何でか分かんないけど、この映画の話だけは覚えてたんだ」
「ありがとう。何か、これってデートみたいな感じしない……」
「俺と菜月の間に、恋愛感情なんて一切無いんだから、デートにはならないだろう」
「……そうだよね。私たちは友達だもんね」
……っ!?
はぁー、自分から友達だって言ってしまった……。
好きって言えずにいる、虚しさを強く感じずにはいられなかった。
「その通り。俺たちは、友達以上でも以下でもない。これは友情だから、特別な意味なんか全く無いんだからさ」