太陽に恋をした
今に始まったことじゃないけど、そこまでハッキリ友達だって断言されると、さすがに落ち込まずはいられない。
「なっ……菜月、どうかした? なんか冴えない表情してっから」
だっ、誰のせいだと思ってんのよ……本当に拓真は鈍感なんだから。
これじゃあ、告白しても可能性ゼロだよ。
このまま、友達でいれば拓真の近くに居られる。
告白して気まずくなるよりは、友達でいる方が良いのかもしれない。
空は雲ひとつ無い青空なのに……今の私の心には土砂降りの雨が降っている。
きっと……永遠に止むことの無い、大雨に胸が痛い程に締め付けられている。
「菜月は笑ってるほうが可愛いから、笑ってよ」
悪気の無い拓真の一言が、苦しさが増していく。
それでも拓真を安心させるため、必死に作り笑いを浮かべた。