太陽に恋をした




余計な心配されるのが嫌だから、拓真の前では笑っていようと決めた。



「そうそう、菜月は笑ってる方が可愛い」



そう言って、拓真は私の頭をポンポンと撫でる。



それだけで、私の心臓はドキドキする。



「……うん、ありがとう」



意識するのは、いつも私だけ……



「じゃあ、日曜日ドタキャンすんなよ」



「し……しないよ」



ドタキャンなんて、する訳ないじゃん。



せっかく拓真と二人きりで遊びに行けるのに……



そんなチャンス、無駄に出来るはず無いじゃん。



拓真は……女友達と映画を観に行くって、気持ちしか無いかもしれないよ。



でも、私は……日曜日は拓真とデートする気分で行くつもりなんだから。



今から日曜日になるのが、ホントに待ち遠しい。


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