太陽に恋をした


私たちは3人揃ってバスケ部に入部した。

それから同じクラスの男子で、もう1人バスケ部に入部した人がいた。

桜井遥斗(サクライ ハルト)だった。

遥斗と拓真は、すぐに意気投合し、私と亜希も自然に遥斗とも仲良くなった。

私たちは、何かと4人でいることが多くなり、自然に名前で呼び合うようになった。

拓真も遥斗もイケメンだから、入学してまだ日が浅いのによく告白されていた。

私はまだ……告白を考えてない。

友達として、仲が良いから拓真と気まずくなるのが嫌だった。

拓真だけじゃなく、亜希や遥斗とも、ギクシャクしそうな感じがするから……今は友達として、拓真の側に居れるだけで満足している。

拓真の家は、偶然にも私の家の近くに出来たばかりの新築マンションだった。

だから、自然と登校も下校も一緒にするようになった。

クラスが一緒で、席が隣で部活まで同じ。

自然と仲良くなり私たちは、付き合っていると誤解されることが多くなった。

その度に、私と拓真はただの『友達』だよと言って噂を否定した。

私は正直言うと、心苦しかった。

だって……私は拓真が好きだから。

そして、拓真が告白されるのを見るたびに、胸が締め付けられた。

それでも、私は告白する勇気を出せないでいる。

友達の関係で満足していた。

いや、正確には……そう思おうとしていただけかもしれない。

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