太陽に恋をした

まさかの第2ボタンを予約出来たことに、私の心は完全に舞い上がった。


亜希が自分の席からウインクをして『良かったね』と口パクをした。


それから卒業式も無事に終わり、教室でアルバムと卒業証書を受け取り、校庭へと集まった。


「菜月、ほら約束の第2ボタン」


拓真が私の手にボタンを乗せてくれた。


「ありがとう」


「ほら、皆で写真撮ろうぜ」


「うん、そうだね」


私は告白するタイミングを逃してしまったと思った。


亜希と遥斗を交え、クラスメイトにお願いして中学生活最後の4人での記念撮影をした。



そして予想通り、拓真は後輩の女子に囲まれてボタンを要求されていた。


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