太陽に恋をした


拓真は悪気なくやってるし、本当は触れてくれるのは嬉しくもあるから、いつも笑って許してしまう。


私が拓真と話している間、清香と平岡くんも会話を続けていた。


チャイムが鳴り、平岡くんが自分の席に戻ってから、私は清香に2人の関係を聞いてみた。


すると2人は家が隣で幼馴染みってことが分かった。


「ねぇ、家が隣ってベランダ越しに会話したりするの?」


「菜月ってば、マンガやドラマの見すぎじゃない。そんなの無いよ」


「そうなんだ」


「まぁ、全く無いって訳じゃないけど、たいてい純ちゃんから宿題移させてって言われるくらいだよ」


「それで、清香はノートを貸してあげるんだね」


「まぁね。それより、菜月と稲葉くんもかなり仲良しに見えるけど、本当に付き合ってないの」


「うん、付き合ってないよ」


清香はそれ以上私に何か聞いてくることは無かったから、私も平岡くんとのことを聞かなかった。

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