太陽に恋をした


中学の時から思っていたけど、拓真が私以外の女子に触れる姿を見たことが無かったから、少しは期待しても良いのかなって思い、卒業式の日に告白したんだけど、告白だと気付いて貰えなかった。


気まずい気持ちがありながらも、普通に話せているから、気付いて貰えなかったのは結果的には良かったと前向きに考えることにした。


やがて担任の先生が教室に入って来て、最初に先生の簡単な自己紹介の後、クラス全員が自己紹介をした。


今日は自己紹介だけで終わりになったから、帰り支度をしていると清香に声を掛けられた。


「ねぇ菜月、良かったら何処かに寄っていかない。菜月と女子トークしたいし」


「うん、いいよ」


亜希は遥斗とデートの約束をしているから、私は1人で帰る予定だったし、それに
清香とはもっと仲良くなりたいって思っていたから、誘われたのは嬉しかった。


「えっ、2人きりで何処かに寄り道するの?俺も混ぜてよ」


「純ちゃんが来たら女子トークじゃなくなるから駄目」


「分かったよ。今日は諦めるけど、今度は俺も混ぜてよね。じゃあ、清香、菜月ちゃん、バイバイ」


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