雨をあびるアジサイ


「――そういって出てった」



『な、なんてこった……。美里ちゃんがあの火事を起こした家の?そんな……』




それっきり、マスターは黙りこむ。




無理もない。


おそらくぼくと同じくらいの衝撃を受けたにちがいなく、頭を必死に整理しているのだろう。
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