雨をあびるアジサイ


『三度?』


「ああ、加害者の娘だと知って、ぼくが容赦なくその人を……美里を……突き放したんだからな」



『…………』


マスターは、否定しなかった。


おそらく、ぼくよりも幾分か冷静な目線でこの事態を把握しているのだろう。


ぼくのしたことに、少なからず残念がっていると思う。

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