雨をあびるアジサイ



「別れて離れたわけじゃないんだから」


「うん」


「私、そんなふうに愛せる樹だから、きっと惹かれたんだと思うの。心が不安定だったから、つい優しさにかたむいたわけじゃないよ」



いつもの優しさで、亜紀ごと包んでくれる美里。

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