雨をあびるアジサイ


「よし、着いたぞ」


店の前に数台ぶんある、まわりの雰囲気を乱さないよう砂利を敷きつめただけの、簡易駐車場に停め、エンジンを切る。


「んーっ!!やっぱ空気いいな、ここ」


めいっぱい伸びをするぼくにつられるように、


「そうね。癒される~っ!」


美里もぐっと背中を伸ばした。


――カランカラーン。
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