雨をあびるアジサイ


ぼくから目をそらし、グラスをふく手を止め、彼女の変化をまじまじと見つめるマスター。


「え、ええ。そうなんです。少し気分転換にと思って」


ぎこちなく、照れたように答える美里。


「気分転換かぁ。そろそろ夏だし?」


「あ、ま、まあ……」
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