雨をあびるアジサイ


「おいおい、俺は美里ちゃんに聞いてんだ。お前はその辺の木の汁でもすすっとけ」


「カブトムシか」


「そんなにカッコイイ虫じゃなくて、カメムシで十分だ」


「んだと?どこがカメムシなんだよ?」


「その怒った顔がもう臭い」


「なっ……!」


「ふふっ、相変わらず息がぴったりですね。おじさまたち」
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