雨をあびるアジサイ


「それで?」


いつになく真剣な口調。


ぼくが気になっていたことでもあり、横目に美里をうかがいながら、それとなく先を待つ。


『今日は髪を短く切ってただろ?入って来たときビックリしたんだが、それで確信したんだ。美里ちゃん、あの子にそっくりだ……ってな』


「あの子って――」
< 88 / 200 >

この作品をシェア

pagetop