かたおもい、りょうおもい。【更新停止中】
音楽室へ移動するときに、廊下で男子数人と楽しそうに会話する杉本を見て、私は彼を知った。
それまでにも、友だちから、
「あっ、外。杉本クンが通ってく」
といちいち教えられていたので、顔と名前くらいは知っていた。
でも、正直言って私のタイプなんかじゃなかった。
いつも周りの人間と馬鹿みたいに笑ってて、うるさそうだったから。
まだ誰かと付き合ったこともなければ、恋をしたこともない。
別にそれで良かった。
困ることも、苦しいことなんかもなかった。
すれ違ったときに、麻衣(まい)が余計なことをしなければ。
それまでにも、友だちから、
「あっ、外。杉本クンが通ってく」
といちいち教えられていたので、顔と名前くらいは知っていた。
でも、正直言って私のタイプなんかじゃなかった。
いつも周りの人間と馬鹿みたいに笑ってて、うるさそうだったから。
まだ誰かと付き合ったこともなければ、恋をしたこともない。
別にそれで良かった。
困ることも、苦しいことなんかもなかった。
すれ違ったときに、麻衣(まい)が余計なことをしなければ。