俺様王子と天然娘
「あたしは`恋'ではないと思う。たかが谷岡 敦だよ??それなのに、`恋'とか、あ、ありえない…っ」
でも、言葉とは裏腹に、心はズキズキ痛む。
なんでだろう…
「まぁ、真愛はツンデレ天然娘だもんな…。自分で気づくまで無理だよな…。そっとしとくか」
かず兄は意味がわからないことを囁きながら、あたしの頭をわしゃわしゃ撫でた。
…そうだよ、あたし。
小さい頃、決めたんじゃない。
ずっとかず兄と暮らしてくって―――