佐山君とバスケ
昨日の帰りに佐山に帰るなと言われてたから、放課後、だれもいない教室に一人だ。


ちなみに今日は練習は休み。

茜も帰った。


佐山は私を置いてどこかに行った。




暇だなー。


それに眠い。


私は目を閉じて数十秒後には眠っていた。




「ん…」


どれくらい眠っていたんだろう。



外は真っ暗で左腕に温かいものが当たっている。


「佐山っ!?」


私の左腕に当たっていたのは佐山の顔だった。


「ん…眠いよ…早苗…」


寝ぼけてる?


私に抱きついて眠る佐山。

綺麗な顔…。


佐山の頭をそっと撫でる。


「たくましくなったねぇ」


私を抱き締める佐山の腕は随分太くなった。


足も筋肉がついて、最初にあった細っこい佐山はもういなかった。

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