佐山君とバスケ

放課後。


｢佐山、話って何？｣



｢あ！あそこ行こ!｣


私の話は無視？


そして帰り道にある雨宿りができそうなところに行きたいと言った。




近くの公園の屋根がついているベンチに着くと雨が少し弱くなっていた。



｢で？話ってなんなの？｣


聞くと佐山は耳まで真っ赤になった。


｢佐山？本当に大丈夫？｣


｢うるせーな！早苗が横にいると赤くなんだよ！｣


｢え？なんで？｣



聞いちゃまずかったかな…

佐山は一度ため息をついてこう言った。


｢お前って本当に…。ストレートに言っても伝わらねぇんじゃねーか？｣


｢失礼な！そこまでバカじゃないよ！｣


相変わらず、佐山は真っ赤だ。


｢次言って伝わらなかったら叫ぶからな。｣


｢わかった｣


｢…俺…早苗のこと…好きだよ？｣


今度は落ち着いた声で静かに言った。


｢言ったからな！な！｣



そう言ってカバンをギューっと抱き締める佐山。


え？ちょっと待って。



頭が追い付かない。


佐山が私のこと…好き？