佐山君とバスケ
「早苗。帰ろ」


佐山が手を差し出す。


繋ごうってことかな?


戸惑いながら握った佐山の手は温かかった。



「早苗、手冷たい。」


「今日寒いからね」


「俺の手、温いだろ?」


「…うん。」


返事をすると佐山はおもいっきり私の手を握った。


「痛い痛い離して!」


「やだ。絶対離さねぇ。」


なんだか嬉しかった。
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