眼帯にkiss
「俺はお前の副担だ!!」
「……マジで?」
えーなにこれ。ちょービックリ。
「…は?」
何とも間抜けな返事がかえってきた。
「え…?」
「それマジで言ってんの…?」
目を見開いてかなり驚いた表情。
信じられないとでも言いたいのか、そんな顔をしている。
「ぐぉっほん」
間を開けて、わざとらしい咳払いをするたーさん。
「たーさん、それかなり変。」
「たーさんて…俺?」
何を当たり前であろうことを聞いてくるんだ。
あたしは頷いてたーさんに答えた。
「……まあ話を戻すが、水都!1つだけ俺の言うことを聞け。」
「あーハイ。なんでしょうカ?」
やる気のない返事を返した。
「男子用の制服を着るな。ちゃんと」
「先生…それはあたしが聞かないと分かってて言ってんだよな?
…わざと?」
田口の言葉を遮って言う。
「んなわけねーよ。とりあえず、ちゃんと女子用の制服を着ろ。」
「ヤだ。」
口を尖らせ、眉を寄せて言った。
ケッだーれが女モンなんか着るかよ。
「あんなヒラヒラしたの動きにくい。走れねーじゃん。それにあたしが履いたらきしょいじゃん。しかも…」
「ああ…うん、もういいよお前。俺が疲れた。」
ってことは…
「帰っていいっつーことだよな!?」
バッと勢い良く立ち上がり眩しい程の笑顔になった。その輝かしい顔を見た田口はうっ、と言って腕で顔を隠した。
「うん…もう行っていいよ。つか帰れ。お前なんか帰っちまえ。」
「失礼しましたー。」
「って聞いてねーし!!」
田口がなんか言っていた間に、もうドア付近に立っていた。
ガラララ
ピシャッ