愛を抱きしめて
…4. 可哀想な奴 Side. 幸人
今日からここに通うんだな。あんがい、でけーじゃん。
俺は今日からここの学校で生活する。
今は学校を適当に見回っている途中だった。
「やっぱ1人じゃわっかんねーな。」
どこがどこだか全然わからなかった。
その時、気になる物を見つけた。
「これって、誰かの机か?」
机の上には、死ねだとか、学校くるなとか。
無数の言葉が書いてあった。
「1ーB組…。」
小さくそう、机の片隅に書かれていた。
1ーB?確か俺、1ーBっだったよな?
ちょうどいいや、机ももってくかぁ。
階段を駆け上がるとすぐに教室はあった。
その教室の前には、女がたっていた。
ん?なんかへん。なにか探してんのかキョロキョロしている。
廊下にはこいつしかいねえし、いっちょ聞いてみっか。
「あのー?」
「え?」
なんだ?この女、おどおどして。