バレンタイン -チョコより甘いキス-
『夏美・・・全部教えてよ。夏美の気持ち。』

『・・・。』

『言わなきゃわかんないこともあるよ?』


なんで・・・今こんなこと言うのよ。

あたしが泣いてる時に言うなんてズルイのよ。


『秋斗が・・。』

『ん・・・?』

『秋斗が他の女の子にチョコもらってるの見ちゃったの。』

『そっか。ごめんな?イヤだったよな。』


秋斗はそう言いながらあたしの頭をなでた。


『もっと・・。もっと素直になりたいのに・・恥ずかしくて・・・できないの。もっと甘えたり・・・・・キスしたり・・したいのに・・・・・。』

『夏美・・。俺のせいだな。ゴメンな。もっとよく夏美のことみてるべきだったよな。もっと夏美のこと理解しようとするべきだったよな。』


秋斗はそういうと手を前に回しまたあたしを抱きしめた。


『ううん。あた・・しもゴメンね?・・・秋斗のことちゃんと信じてあげられなくて・・。』


こんなにいい彼氏なのに・・。

こんなにあたしを理解しようとしてくれてるのに・・。

素直になれなくて・・。

バカなのは・・・あたしだよね。
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