キミニアイヲ.
やがて祖母は亡くなり、介護の負担は減ったものの、二人の溝は埋まらなかった。


そして、溝は二人の絆を裂いた。


そのきっかけとなったのは、風汰の浮気。



相手に対しての気持ちはなく、酔った勢いで一夜を共にしてしまっただけ…


それでも、紅葉にとってはこの上なく苦しい現実だった。



追い打ちをかけられた紅葉は、彼女の中で何かがプツリと切れるのを感じた。



もう耐えられない……

限界だ。


楓と二人の方がずっと楽──


< 120 / 370 >

この作品をシェア

pagetop