キミニアイヲ.
「ありがとうございます」
「あの…これプレゼント用に包装していただけますか?」
「はい!少々お待ち下さいませ」
12月23日。
賑わうセレクトショップに、一人そわそわしている莉子の姿があった。
会計を済ませ、レジのすぐ傍にあるアクセサリーや男物の洋服をなんとなく眺めながら、包装が終わるのを待つ。
「お待たせいたしました!ありがとうございます」
綺麗にラッピングされた“それ”が紙袋に入れられて渡される。
「……どうも」
「またお越しくださいませ」
にこやかな女性店員につられて、莉子もぎこちない微笑をしながら軽く会釈をして袋を受け取った。