キミニアイヲ.
────
───
──

翌日の午後6時。

莉子は楓が経営するラブホの前にいた。


右手には昨日買ったばかりのプレゼントを持って。



昼間は仕事が入っていたが、全く行く気にならず“体調が悪い”と嘘をついて休んだ。


ズル休みはこれが初めて。

今までよく真面目に働いてたな…と莉子は自分で自分を見直した。



あれから一睡も出来ず、化粧のノリも最悪。


何をしていても楓のことを考えてしまう。


楓が迎えに来るのを待っている気にもならなくて、結局莉子は自分でここまで来てしまったのだった。


< 167 / 370 >

この作品をシェア

pagetop