キミニアイヲ.
目的の場所に着いて車を停める。


少し降り積もった雪で更に白くなった橋の上を歩くが、莉子はおろか人は誰もいない。



「どこ行ったんだよ…」



途方に暮れて粉雪が舞う空を見上げると、吸い込まれるような感覚に陥る。


こんな寒空の下で、莉子は一人震えているのだろうか。


それとも──…



まさかとは思いながら、橋の手すりに近付いていく。



「……?」


すると、軽く雪が被った袋のようなものが地面にあることに気付く。

拾って雪を払ってみると、さっき莉子が持っていたものだと分かった。



「どうしてこんな所に…?」



何気なく中を見てみると、綺麗にラッピングされた“何か”と小さなメッセージカードが入っている。


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