キミニアイヲ.

翌日の休憩中、莉子は誰にも内緒で近くの薬局に向かった。


少しためらいながら買ったのはもちろん妊娠検査薬。


そしてすぐトイレに駆け込む。


心臓はドキドキと煩くて、検査薬を持つ手が震えた。



目を閉じて深呼吸をする。

目を開けたらもう結果が出てるんだ…


意を決してゆっくり瞼を開く。




結果は



『陽性』




検査薬の正確性はかなり高い。


そこには青い線がくっきりと現れて

新しい命の存在を示していた。



「……どう…しよう……」




< 282 / 370 >

この作品をシェア

pagetop