キミニアイヲ.
「じゃあ機械入れますね~」



仕切られたカーテンの向こうから、院長らしきお爺さん先生の優しげな声が聞こえる。



「……っ」


ひんやりと冷たい器具が入ってきて、思わず目をつむった。



「……うん、異常はないね。モニター見えますか?」



しばらくした後に聞こえた先生の声で、右側に映る黒い画面に目をやる。



「あ……」


「これが胎嚢ね。で、この黒く見える部分が胎児です。大きさは…8mmだね」



──これが……赤ちゃん…?



「僅かだけど、この心臓動いてるの見えるかな?」



先生が指す所をよく見ると、もぞもぞと動いているのが分かる。


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