キミニアイヲ.
バスルームに響く、
パシャンッ…と浴槽のお湯が跳ねる音と、二人の甘い声と吐息。
抱き合ったまま、楓が莉子のお腹に触れる。
「今ここにいるなんて…不思議だな」
「うん……」
「さっき“自信がない”って言ってたけど…今はそれでいいんじゃない?
自信って何もやらないで持てるものじゃないと思うから」
優しい眼差しで、腕の中にいる莉子を見上げる。
「大丈夫だよ。俺もそばにいるんだから」
「……うん。ありがとう」
楓の言葉は魔法のようだ。
あんなに不安で曇っていた心が、少しずつ晴れていく。
「しばらく激しいセックスはおあずけか…。
まぁ激しくなくても莉子を骨抜きにするのは簡単だけど」
「~~~っ!!」
悪戯な笑みを浮かべる楓によって、その後莉子は身をもって知らされたのだった……。