キミニアイヲ.
「楓!!」



膝から崩れ落ちる楓に毅が駆け寄り、肩を抱く。



「あ…あぁ……あぁぁぁぁ!!!!」


頭を抱えて叫び声を上げる男を組員達が取り押さえた。



「どうしてだ…!?何で助けようなんて…!!」



楓は毅の腕の中で苦しそうに息をしている。



「おい、しっかりしろ!!
早く救急車を呼べ!!」


「兄貴……平気だ…このくらい…」


楓は毅の腕をギュッと掴む。



「…何言ってんだ!そんなわけないだろうが!?」


「俺……行かなきゃ…いけないんだ…」



目を開けて、懇願するように毅を見上げる。



「……莉子のところへ……」




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