キミニアイヲ.
「来週はついに瞬哉と雪音さんの結婚式か」


「うん!クリスマスに結婚式なんてロマンチックだよね」


「でも真冬に呼ばれる方の身にもなってほしいぞ…」



ぶつぶつと文句を言う楓だが、顔は嬉しそうに綻んでいる。


雪音の母親も、病気はだいぶ良くなり式に参加出来るようだ。

もちろん、雪音の恩人の社長も参加予定。



「社長どんな格好で出席するんだろ…ちょっと心配」


「また変なお祝いの品も持ってくるんじゃない?」


「うわ、迷惑〜…」



二人で笑いながら、うっすらと白くなった道を手を繋いでゆっくり歩いた。


この他愛ない時間が、二人にとってはかけがえのない幸せなひととき。



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