キミニアイヲ.
「これでもまだ自分が必要ない人間だなんて思うなら、今から本業に戻ってもらうしかないか」


「…え?本業?」


「俺が天国にイク手伝いをしてくれれば、キミも役に立ってるって分かるでしょ」



悪戯な笑みを浮かべる楓に、莉子は目を点にして硬直した。



「あ、それとも一緒にイキたい?」


「や…やめて〜ッ!!」



莉子は顔を真っ赤にして両手で耳を覆った。



「もう思わない!二度と思いませんっ!!」


「あっははは!!
莉子ちゃんって本当に純情だね〜。この仕事してるとは思えないよ」


「だってぇ……」



楽しそうに笑う楓を見てると、いつの間にか莉子もつられて笑顔になっていた。


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