続・狼彼氏×天然彼女

13・隣の狼くん





◇◆◇◆実紅◇◆◇◆



「あ? ここは、2を代入するっつってんだろ」


「…なんで?」


「…」




さっそく始まった、舜との条件付き(謎めいた)の勉強会。



始まってから、やっと10分が経過した今…



まーったく分からない数学の方程式から入ったため、舜からは怒鳴り声した声しか聞いてない。




だって分からないんだもん!


授業だって、ちゃんと聞いてたしまぁ、少しぐらいは寝てたかもしれないけど…。



「妄想してんな」


「…も、妄想?!」



そして、あたしのおでこに舜は軽くデコピンをした。



少し赤くなったあたしのおでこの中心を、舜はクスッと笑いながら見ていた。




…うわ、ムカつく。


何なのこの目つき。



自分でデコピンして、あたしのおでこの中心を赤くしたくせに。



人事のように笑って、勝手にプリントをやり始めた。




「ちょっ…」


「……何?」



しかも、それ、あたしのプリントだしっ!


なんで答え書いてんのっ?!



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