続・狼彼氏×天然彼女
「それ、あたしのプリントなんだけど…」
「知ってる」
「え、じゃあ、なんで…」
プリントをやってくれるのは、あたしの代わりにやってくれて嬉しいんだけど
それじゃあ、舜の字って、すぐ分かるんじゃ…
「答え薄く書いといたから、写したら消して」
舜からプリントを差し出され、あたしはプリントを丸くなった目で見ていた。
はて…答え?
プリントに視線を重視すると、そこには男が書いたとは思えない綺麗な字で答えが書いてあった。
きっと、あたしがプリントを終わらせれないと諦めて答えを書いといてくれたのだろう。
そこには薄い字で、式から答えまで全てが丁寧に書いてあった。
そんな舜の行動に優しさを感じるあたしは、いつの間にか舜をニヤニヤしながら見つめていた。
「んだよ、見つめんな。つか、さっさと答え写して終わらせろ」
そう呟き、ソファに横になりテレビを見始めた。
ほんとに勝手だな。
まぁ、答えを書いといてくれたらのは嬉しいけどさ。
自分で写さなきゃならないくらいなら、最初っから濃く式と答えを書いといてくれればいいのに。
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