続・狼彼氏×天然彼女





『ふーん』と疑り深くあたしを見てくる。


これは…困る。



だって確かに、襲ったのは事実って言えば事実なんだもん。



反論すら出来ないし。

言い訳できるほど、今頭だって回らないし。


こんなに焦るの、久しぶりかもしれない。



「…そんなに、かっこよかったんだ?」



舜は完全にSモードに入っちゃってるし…。

どうしようも出来ない状態。



こういうときに舜なら

頭いいから、すぐ言い訳出来るんだけどなぁ…



あたしには、無理だ。



「だって、舜なんか…いつも襲ってる…じゃん…?」



どんどん小さくなってく声。


あぁ…悲しい。



「そりゃ襲うだろ。男なら」


「…いや、そこ関係ないと思うんだけど」


「じゃあ、実紅は何で襲ったわけ?」


「それはもちろん、かっこいいからに決まっ……」



あ、あ、あああ…っ

あたし言っちゃったー!


なんで本音を、声に出しちゃうかな…?


かっこいいからに決まって

なんてとこまで言っちゃうなんてありえない…



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