続・狼彼氏×天然彼女





「…黙っとけって」



そうやって少し口調を優しく変えれば、あたしが反論出来ないの知ってるんだ。



だからいつもこうやって、舜がリードしたい時は甘く優しく囁く。



毎日リードしてんのは舜なのに。


結局は、あたしはリード出来ないってことなんだけど。



だからあたしは、少し抵抗することしか出来ない。



「ここ…砂浜だし、誰かに見られたらどうすんの…」


「誰も来ねぇよ」



いや来るって!来るから!

夕方だからこそ、みんな夕焼けを見に来るんでしょ。



「…いいから」



よくないからっ!

全然よくないから!

誰か来るって!



足を細かく動かしても、覆い被さってる舜の力には勝てない。



そんなのを気にせず、舜は耳元で囁いてきた。



「発情するっていうのは、こういうことだから……」



舜がそう言い、あたしに寄り一層覆い被さってきたときだった…



ドカッと鋭い音が聞こえた。



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