続・狼彼氏×天然彼女
それとともに、舜の悲痛な声も聞こえた。
「いってぇ…」
「砂浜で実紅ちゃん襲ってんじゃねぇよ」
「…山崎さん?」
押し倒されたカラダを起き上がらせ、声の主を見ると、あの山崎さんだった。
「んで、二人はサボった罰として交代すんとこも、頑張って働いてもらうからな」
「マジで? 休憩無し?」
「は?休憩なんかあるわけねぇだろ」
山崎さんは、それだけ言うと海の家に戻っていった。
あたしと舜は不満な気持ちでいっぱいの中、ニヤリと笑いながら。
「…最悪」
舜もそれだけ言うと、一人で、海の家に戻っていった。
その後を小走りで着いていった。
これから山崎さんのスパルタな指導が始まるなんて知らずに。
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「今日は、サボんなよ?」
翌日。
山崎さんにそう言われ、あたしと舜は仕事場についた。
舜は相変わらず、王子様スマイルで全ての女性客を魅了していた。
山崎さんはというと、焼きそばを汗をかかずに爽やかに作ってる。
すごいなー…。
焼きそば作ってる時まで、爽やかでいれるんだな。
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