続・狼彼氏×天然彼女
「実紅ちゃん!多すぎだって!それじゃあ赤字になるから!」
「それじゃあ少なすぎっ!」
「シロップ多すぎだよ!」
「ブルーハワイじゃなくて、イチゴ味っ!」
「…実紅ちゃん!」
こんな感じで、山崎さんのスパルタな指導で過ごした一週間。
あたしは久々に、こんなに働かされて疲れ果てていた。
あー、ヤバい。
頭クラクラしてきた。
「…実紅ちゃん?」
朦朧とする意識の中、頭上から聞こえた。
上を見上げると、そこには爽やかすぎる山崎さんがいた。
あれ?いま、バイト中じゃなかったっけ?
山崎さんって
焼きそば担当だよね?
仕事しなくていいのかな。
「少し、休む?」
もしかして、あたしの体調が悪いのに気付いてくれたのかな…。
なんか、嬉しいな。
バイトだから無理しなきゃと思ってたけど、店長の山崎さんが言ってくれるならね。
「…でも、今バイト中じゃないんですか?」
「え?バイト時間はとっくに終わったよ?」
そんなのにも気付かないくらい、意識朦朧としてたんだ…。
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