続・狼彼氏×天然彼女
「…マジで?つか、舜って何処に住んでんだっけ」
俺の住んでる場所知らねぇってことは、親父である社長の家を知らねぇってことだよな。
しかも勝手に山崎さんに家教えていいのか?
つか、山崎さんは俺の家を知って何の得があんだよ。
とくに無くね?
「何で、んなこと聞くんですか?知らなくてもいいですよね」
憎たらしいと分かってても、つい口調的にこんな事しか言えない。
「ここまで電車で来てるんだろ?だったら、俺が送ってやるよ」
「…は?」
は?別に送ってくださいなんて、誰も頼んでねぇんだけど。
しかも実紅と2人で電車で来てんだから、送ってもらわなくても全然困らない。
むしろ迷惑に近い。
しかも正直いって、実紅と山崎さんをあまり関わらせたくない。
なぜなら、山崎さんには俺の死んでも恥ずかしい思い出つか、弱みを握られてる。
だから実紅に、そのことを話せられるとマジで困るんだよ…。
「…そんなの、山崎さんに悪いし全然いいですよ」
「なに言ってんだよ。いまさら、遠慮とかいらねぇだろ。いいから送ってやるって」
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